ブラインド・フェイス『BLIND FAITH』のLPを買う

中二の時、リアルタイムで初めて買ったクラプトンのアルバムが『安息の地を求めて』。正直、ハードルが高すぎて、それを理解するのに結構な時間を要した記憶がある(現在ではマストアイテムだ)。もちろん、クリームなんかを買ってもよかったんだが、何故かその辺りの時代をすっ飛ばしてしまった。クラプトン関連のアルバムは、その数年後、熱狂的なクラプトン信者から、かなりの数を録音させてもらった。そのなかの一枚が、この『BLIND FAITH』(邦題『スーパー・ジャイアンツ』)だ。ご存知の通り、あまりにも有名なこのジャケットは当時から物議を醸した。しかし、例えば、スコーピオンズの『ヴァージン・キラー』なんてのはとっくの昔にジャケットが差し替えられたりしているが、こちらは現在でも普通に流通しているようだ。先日、ふらっと立ち寄ったハードオフで、このLP盤を見つけた時、記憶していた以上にインパクトがあって、ああ、これは持っておいてもいいかなぁ、と思ったわけです(しかも安かった)。
ところで、このアルバムが発売された当時ってのは、社会的にはこの程度の少女の裸なんてのは、全く問題視されてませんでした(ただし、それは日本だけの話で、アメリカでは別ジャケで販売された)。しかし、今時の判断では、どう考えても完全にアウト! そして、レジカウンターに待ち構えるのは、見た目20代前半の女性店員だ! しかもちょっと可愛い(笑)。例えばこれが、中古レコード屋の店員ならば、そういった知識は少なからずあるだろうから気が楽なんだが、ハードオフの店員にそれは望めまい。ただ、国内盤は適当な値段…1枚モノだろうが2枚組だろうが、一律1,000円で売っているのに、例えば、パーロフォンの『OLDIES』には6,800円を付ける辺り、それなりに精通している人がいるはずなんだが、この女の子がその人である可能性は、多分、ゼロ、だろう。さて、いろいろと逡巡しながらも、意を決してレジに持って行く。精算を済ませるまでは極力目を合わせない様にしていたが、この子が何故かもたもたしているわけだ(笑)。そして、ようやくブツをレジ袋に収めたと思ったら、今、買い取りがお得ですよ〜、なんて説明をし始めた! いや、もういいから、早く解放して…。で、その子は買い取りのチラシを、入れておきますね、と言って、半分スケスケのレジ袋に入れたんだよね。そう、そのジャケットが隠れるように意図的に入れたんだ。えーと、そこまで気を遣ってくれなくていいです、はい。これは、あなたが生まれるずっと前から、超名盤として、どこのレコード屋さんにも置いてあったんです…と、心の中でつぶやいて、店を後にしました。でも、ちょっとだけ感謝しました。



ところで、このアルバム、以前からCDでは所有していて、それはなぜかというと、実はボーナストラックにジョージ・ハリスンが参加していると知ったから。当初は93年にリイシューされた盤にしか収録されておらず、デラックス・エディッション等には未収録だったが、最近のリイシュー盤には収録されている模様。ただし、されていないものも多々あり、カタログは混乱気味なので、確認が必要だ。93年のリイシュー盤なら、中古価格500円前後で入手可能。ジョージマニアは要チェックだ!

ボートラ7曲目の「Exchange And Mart」と8曲目の「Spending All My Days」にジョージが参加している。