カホンメーカー、Selaのメイプル・スティック「SE 274」(580円)を買ってみた!

戯れにメイプルのスティックを購入してみた。恐らく、人生で3回目くらい。
自分がいつも使っているオークは、ダークでパワー系、演奏中にボキッと折れる恐怖を伴うスティックだ。使用者比率で一番使われているのはヒッコリーで、こちらは使っているうちにささくれて削れて行くんだけど、なかなか折れない。上手くすると、直径の1/3くらいが削れてもまだ折れない(笑)また、折れる時も、折れたなと思ってから完全に折れるまで暫く持つので、従って演奏中の恐怖はあまりない。で、使用者の比率が一番低いこのメイプルは、ロックの様にパワー掛けると、多分、直ぐ折れるかな。なにしろ、軽いんで。持った瞬間、おもちゃじゃん!と思うくらい。でも、綺麗な高音とブリリアントで繊細な響きが出せるので、使用者は圧倒的にジャズ系の人が多い。最近ではしっとりとした女性ボーカルの曲もぼちぼち演奏する機会が増えてきたので、試しに買ってみたという次第。

今回購入したブツは2セット。ひとつはカホンで有名なドイツの楽器メーカーSelaの「SE 274」で径は7A(約14.2㎜)、長さは395mm。先端はどんぐり。サウンドハウスで、な、なんと580円! 評判が悪いのか何なのかはよく判らんけど、まあ、カホンがメインのメーカーだし、そもそもスティックを作っているとは知らなかったくらいの知名度なんで、まあこんな価格なのかもしれない。ただし、以前、安かったからという理由で買った「PROMCO」のオークのスティックが二本の重さが極端に違っていて呆れたけど、こちらはぴったり同じ重さだったので品質管理は行き届いている様だ。

もうひとつはTAMAのM-JAZZシリーズの「M-JAZZ-N」。個人的にマストな13㎜径に長さ406mmで、先端は楕円のナイロンチップ。ナイロンチップを選んだのは13㎜径のものがこのチップ以外になかったからで、音質云々は関係ない。価格は同じくサウンドハウスで1,180円(税込)と、Selaの約二倍だが、これが普通。

PROMCOの件もあり一応計量してみたが、バラつきは見られなかった。
まずは「SE 274」が一本40gと、メイプルにしてはかなり重いが、これは7Aという太さによるものだ。実際に叩いてみると、メイプルにしてはちょっとばかり暗めの音が出て驚いたが、これもまた太さやチップ形状に由来するものだろう。ただ、メイプルといっても質はピンキリだろうから、それも関係しているのかもしれない。
次に「M-JAZZ-N」。一本約34gと「SE 274」よりも6g軽いが(径が約1.2㎜細く、長さは9㎜長い)、安っぽい感じはしない。実際に叩いてみると、こちらはかなり繊細で上品な音が出て驚く。ただし、ナイロンチップは、経験上割れたり欠けたり、すっぽ抜けて行方不明になる事もある。特に冬場は割れやすいので注意が必要だ。

参考までに、TAMAの各材質による重さの違いを記述しておくと

O213-P オーク(径13mm、長さ406㎜)43g
H213-P ヒッコリー(径13mm、長さ406㎜)43g
M-JAZZ-N メイプル(径13mm、長さ406㎜)33g

メイプルはヒッコリーやオークと比較して、1本あたり約10gも軽いことが判る。

因みに、パールのティンバレス用のスティック「12TH」も43gと、TAMAとほぼ同等。ついでに、手持ちのスティックで一番大きいパールの「133H」(現「106HC」?)は径が15㎜で長さは重さは66gもある。
最後になるが、「SE 274」を一度スタジオのリハで使ってみたが、静か目の曲を選んで使用するので、当たり前だが折れる気配はない。まあ、パワー掛けてオープンリムで叩いたり、シンバルのカップをショルダーで叩いたりすれば話は別だろうけど。