コミック

くらもちふさこ『花に染む』が完結!

最近じゃあコミックなんかの情報を積極的に追いかけなくなってしまったので、ふらりと寄った書店でいきなり新刊に出くわしたりするが多い。この『花に染む』もそうで、いつのまにやら第8巻で、いつのまにやら完結していた。実は、実際に買ったのは今年の1月…

『トミノの地獄 2』丸尾末広 

女優が生んだ双子はその兄夫婦に預けられたが、恒常的に虐待を受け、やがて勝手に見世物小屋へ売り飛ばされてしまう。見世物小屋の興行主ウォンは奇しくも二人の実の父親であったが、その事実はお互いに知る由もない。見世物小屋でカタンとトミノという名前…

花輪和一『みずほ草子 2』

前回の記事で(こちら)丸尾末広と花輪和一の新刊を紹介したが、発見のあまりの嬉しさに反射的にポチったのだが、花輪の『みずほ草子』の第2巻が発売されていたのに全く気が付かず、あわてて追加注文したという、この体たらくw そのブツがようやく到着した…

丸尾末広『トミノの地獄 1』 花輪和一『呪詛』

たま〜に、そう、数年に一冊くらいしか新作が発表されない作家や漫画家の情報ってのは、当然ながら頻繁にチェックはしない。だから、何気にネットを眺めていたら、おっ、出てたんだ!みたいな感じで新作に出くわすと何か嬉しい。で、今回は二大巨頭のそれに…

『新世紀エヴァンゲリオン』がついに完結! 新世紀エヴァンゲリオン (14) 【プレミアム限定版】

あれっ、そういえばエヴァの最終巻ってもう発売になってるんだっけ? と思って、近くの蔦屋まで足を運んだのに、あららー、1冊も並んでない。さすがエヴァ、1日で売りきれるんだな…でも一応在庫が無いか調べてみよう。レジ裏の端末で検索すると、通常版は「…

とりあえず読む、間隙を縫って!

コミックの単行本は、買いたい放題だと恐ろしい勢いで増えてしまうし、読んだら読んだでこれまた場所を取る。古本屋に売り飛ばすのもひとつの手段だが、なんとなく性格に合わない。とにかく、買ったら手放したくない性分なのだ。特に、廃刊になってしまった…

花輪和一の2冊 『風童 -かぜわらし-』と『みずほ草紙 1』

花輪和一、久々の単行本が2冊同時に刊行された。というか、されていたw 実は『風童 -かぜわらし-』が連載されていたのは2008年〜と、かなり古く、ひょっとしてこのままお蔵入りか?と気を揉んだのだが、今回『みずほ草紙 1』と同時に、無事刊行された。例え…

植芝理一 『謎の彼女X』 第10巻

外国じゃあどうだか知らないけど、日本ってのはつくづく年中行事の多い国なんだなあと思う。でもそれが悪いってわけじゃなく、諸外国のあらゆる文化を貪欲に吸収し、独自のスタイルに変形させ、定着させるってのは、ちょっと他の国じゃ真似出来ない、いかに…

植芝理一 新装版『ディスコミュニケーション』1・2巻

今年の放送されたアニメの第1位を選べと言われれば、文句無く『謎の彼女X』であるのだが、正直、原作者である植芝理一の事も、この原作漫画の事も、何ひとつ知らなかったので、余計な先入観無しに見ることが出来たのは、ある意味幸運だったのかもしれない。…

くらもちふさこ 『as エリス』

個人的な体験談を話すと、以前、YouTubeのチャンネルで、メキシコの14歳の女の子とメル友になった。もちろん彼女が、本当に14歳の女の子である証拠はどこにもない。彼女はアニメやボカロに興味があって、秋葉原(原文では、AKIBAHARA)に行ってみたいと書い…

アニメ『謎の彼女X』が放送終了

プラトニックである、のか? 今期アニメの話題を攫った『謎の彼女X』が終了した。本題に入る前に、まずは訂正から。以前書いた記事では記憶が錯綜していた為、ふたりの間でファーストキスが交わされたかのような記述をしたが、あれは誤りで、それは、明の夢…

OCを題材にした二ノ宮知子の新作『87CLOCKERS』 第1巻

自作er(ジサッカー)は何故PCを自作するのか?と問われれば、それは、メーカー製に無い、自分の目的に特化したPCを手に入れたいからに他ならない。例えば、ゲーマーならば、3D描画に特化したそれを構築する為に、グラフィックボードに重きを置いた構成を考え…

丸尾末広 『瓶詰めの地獄』

丸尾末広、久々の新作単行本である。表題作は、原作が夢野久作で、船の難破により離れ小島に漂着した兄妹の物語である。ビール瓶に封印された、兄がしたためた三通の手紙。孤島のパラダイスは、兄妹の心身の発達と供に、やがて地獄へと変貌して行く。他の作…

『僕はビートルズ』が完結!

かわぐちかいじ×藤井哲夫(原作)の『僕はビートルズ』の9〜10巻が同時発売となり、遂に完結した。※以下ネタバレ注意!後楽園球場でのコンサートも無事成功し、コンベンションの為に渡英したFAB4のメンバーは、現地でビートルズのマネージャー、ブライアン・エ…

くらもちふさこ『花に染む』第3巻

月刊誌に連載されている作品は、当然、コミック化されるまでに時間が掛かるので、新刊の捕捉がついつい遅れがちになる。あれ〜、いつのまにか『花に染む』の最新刊が出ていたよ。彼女の作品は、かなりの注意力を払って読み解かないと、ストーリー展開に上手…

書籍の広告に物申す

以前、かわぐちかいじの『僕はビートルズ』の巻末にあった次巻予告に対して苦言を呈した。それは、それがネタばらし以外の何ものでもなかったからだ。同じ講談社刊行のコミックはこういうことを平気でやるので、連載をリアルタイムで読んでいない者は注意が…

ジョンの命日に『僕はビートルズ』の第7巻を読む

ジョンの命日だというのに、多くのメディアは何も語らず、ただただ、この日が過ぎて行く。時の流れの無情さを感じずにはいられない1日であった。さて、いつもの様に、本屋で色々と物色していると、『僕はビートルズ』の第7巻を発見。いつの間にか発売されて…

333

今回の震災により、東京タワーの先端が大きく曲がってしまったというニュースを聞いた時、真っ先に思い浮かべたのが、楳図かずおの大傑作、『わたしは真悟』の一場面であった。 親の都合により離れ離れになってしまうさとるとまりんは、ふたりの秘密の遊び道…

夏の終わりのあれやこれや

あっという間に夏が過ぎ去り、気が付けば秋の虫の声がちらほら聴こえたり…は、まだしてないw けれど、それもあと数日の内にといったところだろう。今年の夏は原発事故を受けて節電一色となったわけだが、多くの国民がこれに対して真摯な対応をしたのではな…

『僕はビートルズ』 かわぐちかいじ×藤井哲夫

正月に、以前から気になっていた『僕はビートルズ』(作画:かわぐちかいじ 原作:藤井哲夫)の1〜2巻を読んだのだが、これがなかなかの傑作。先日最新刊の第3巻も発売になった。※以下ネタバレ注意ビートルズのコピーバンドとして名を馳せる「The FAB4」の4人…

『花に染む』第1巻  くらもちふさこ

くらもちふさこの新作『花に染む』の第1巻が発売になった。コミック雑誌は定期的に購読していないので、お気に入りの漫画家に関しては、コミックの発売を持って、初めてその情報を知る事になる場合が多いのだが、今回の作品は正直面食らった。何故かと言う…

乱歩パノラマ 丸尾末広画集

丸尾末広の最新画集である。内容は下書きや挿絵、ポスター等多岐に亘るが、もちろんその中核をなすのは、表題ともなっている江戸川乱歩の世界を描いた作品群だ。しかし、以前、『芋虫』の記事でも同じ事を書いたが、やはり丸尾の作品が一般の書店店頭に普通…

『犬狼伝説(上・下)』(デジタル・リファイン版) 原作:押井守 作画:藤原カムイ

以前書いた記事でも紹介した通り(こちら)、今年に入って「犬狼伝説」の様々なプロジェクトが形となって現れてきた。その第一弾とも言えるのが、このコミック版『犬狼伝説(上・下)』のリイシューだ。この作品は今までにも何度かリイシューされているが、今…

芋虫 丸尾末広 (原作:江戸川乱歩)

丸尾である。完全なるモノクロにも関わらず、パノラマを完全に描き切った前作『パノラマ島奇譚』(原作:江戸川乱歩)により、“第13回手塚治虫文化賞 新生賞”を受賞したが、その反動のせいか、今回はエログロ度が高まっており、まるで80年代的アングラ手法に…

ラブリー!

桜沢エリカの「ラブリー!」第4巻。第3巻から未完のまま7年以上が経過しており、てっきり終わったものと考えていたので、書店で偶然見つけた時は、正直驚いた。連載開始から10年が経過し、当初の掲載雑誌「Comic CUTiE」は廃刊。新しい雑誌へ移り連載再開。…

ケルベロス

押井守のライフワークとも言うべき作品が、この「ケルベロス」である。一連のシリーズにおける初の実写が1987年の「赤い眼鏡」で、以降、藤原カムイによるコミックが書き下ろされたり、実写やアニメが制作されたりしており、約20年以上に亘って何らかの作品…