リファレンスである。例えば、バーボンってどんなお酒？と訊かれたら何と答えようか…。全国津々浦々、どこのスーパーでも簡単に手に入る"FOUR ROSES"と答える？ いや、正直それは無い。じゃあ、"Wild Turkey"？…もちろん違うでしょｗｗ 何故って、これこそがバーボンの標準的な正しいテイストですとは、やはり言えないもの。じゃあ、だからと言って、本来は安酒の部類に入るはずのバーボンで、いきなり高級ブランドを勧めるわけには行かない。そうやって、いくつもの銘柄を潰して行くと、この"Evan Williams"に行き当たる。日本ではそれほど有名なわけじゃないが、アメリカ本国じゃ販売量第2位を誇るブランドだ。そして、殊更甘かったり、上品であったり、そんなテイストではない、もっと粗野で、無骨な、バーボン本来の姿が味わえる、本当の意味でのリファレンスなのだ。
中央がEvan Williams。ドロっとしたコクがある。左は「あれ〜、バーボン切らしてるよ」という時にコンビニで買えるFOUR ROSES。右はEZRA BROOKS。値段は左から、FR:1,300円、EW:1,500円、EB1,600円前後程度。バーボンは安くて当然。そういう酒だから。
