LAPHROAIG QUARTER CASK (ラフロイグ クオーター・カスク)

アイラのシングルモルトに嵌って数ヶ月。酒というものは、何も味わうだけでなく、Webを巡ったり、実際に酒屋巡りをして現物を手にとって眺めたり、酒屋さんの話を聞いたりするのも楽しみのひとつと言える。しかし、そういった愉しみの出発点は、言うまでもなく値段である。良い酒を如何に安く手に入れるかは、左利きにとっての大きな問題のひとつなのだ(大袈裟w)。自分が最初に買ったラフロイグ(10年)は平行輸入品だったが、その直後に、円高差益も手伝って価格が下がった。現在大手量販店では3,580円程度が一般的な価格。これに対して、郊外型の大型スーパーでは2,970円という破格値で販売されており、これが自分の知る限りの最安値である。
さて、本題。今回は、ラフロイグのクオーター・カスクだ。この“クオーター・カスク”という言葉は1/4の大きさの樽を意味している。これは酒の運搬手段が馬車であった創業時(1815年)に使われていた樽で、途中でこの大きさの樽へ詰め替えて熟成させていたそうだ。これを現代に再現すべく作られたのがこの“クオーター・カスク”だ。ラフロイグを始めとして、一般的なアイラシングルモルトは樽の内側を焦がす、いわゆる“バーボン樽”を使用するのだが、1/4の大きさにすることで原酒の樽に触れる面積が広がるため、熟成が早まり、スモーキーフレーバーもより強く付くらしい。…とここまでがネットや書籍で聴き齧った情報w
さて、実際の味わいはというと、10年と比べると、まろやかさには欠けるが、かなりガツンと来る。熟成は7〜8年と言われているが、ラフロイグ独特のヨード臭は10年に、スモーキーフレーバーはこちらに分があるような気がする。1/4効果により、樽材の香りがより強く付いている印象だ。また、アルコール度数が48°〜なので(10年は加水して45°に調整している)、そのせいもあってひと口目の勢いにかなりの違いを感じる。ガツンと来るものを期待するのなら、こちらがお勧めだろう。


中央がクオーター・カスク。左はケース。普通の樽と1/4樽が並んだイラストが描かれている。右は10年。