Phenom II x6 で行こう! -新規で高性能マシンを組んでみた- その6(最終回)

自作の場合、起動試験がひとつの山場で、これを超えれば、後はドライブやストレージ、アクセサリ類を淡々と設置して行くだけである。パーツの項でも紹介したが、ブートドライブは、今回の肝である“SATA-3”に対応するSSD“C 300”を用意した。SSDは2.5インチなので、軽く手のひらに乗る大きさで、HDDの様に振動や発熱に対する対策はほとんど必要ない。今回はHAF Xに2.5インチ用の変換マウンターが用意されていたので、これに装着したが、極端な話、ケースの底にガムテで貼り付けておいても問題はないw ストレージは他に、2TBのHDDを用意し、更に2台を2号機から移植した(因みに、2号機は嫁ぎ先が見つからなければ解体)。
さて、今回新たに導入するものがもうひとつある。それはBlu-ray対応マルチドライブだ。ブルーレイ導入には多少の躊躇があったが、ディスク自体が実売で100円以下まで下がって来たこともあり、これを決断。ただし、DLの書き込み(50GBの2層焼き)には対応していない。現在市販されている映像作品の多くはこのDLだが、現段階ではコピーガードのプロテクターが強力で、コピーは可能だがお手軽に出来る段階ではないため、これを見送った。ドライブはLG社製で、“WH10LS30K”というバルク品だが、LGタイマーの発動を経験した者にとっては、信頼性はイマイチで、どこまで持つかが心配だ。最後にマルチカード・リーダーライターを移植して、組み立て作業は一応終了した。


(左)SATA-3対応SSDのC 300。(右)LG社製 Blu-ray対応マルチドライブ。通販ではなくドスパラへ足を運び ¥9,980で購入。

当たり前だが、これだけではPCとして機能しないので、OSのインストールを行う、が、その前にメモリーのテストを行っておく。ソフトは定番の“Memtest86”で、今回はISOイメージファイルをCD-Rに焼いたものを使用。この場合、BIOSの“1st Boot Device”でマルチドライブを指定しておく。テスト自体は小一時間も回せば問題ないが、心配なら一晩回してもよい。
最後にいよいよOSだが、今回はWindows7 Ultimateで64bitバージョンを選択した。64bitの導入は正直迷うところではあったが、いざという時はXPの壱號機にがんばって貰おうということで、決断した次第。さて、インストールだが、これは従来のOSとは比較にならないほど速い。もちろん、マシン性能も上がっているのだから当然かもしれないが、とにかく拍子抜けする。この後、ドライバー類をインスコして行くが、これといった問題は全く出てこなかった。この後、OSから各デバイスの状況を確認。もう一度BIOSに戻って、HDDのAHCIモード等の各設定を行い、再びOSを起動する。OSが無事起動し、モニタ画面が正常に表示されれば全ての作業は完了だ。


(左)Memtest86。ひとつでもエラーが出れば、そのメモリはもう使えず、即返品交換である。その場合は1枚挿しにして問題のメモリを特定する。(右)Windows7 Ultimate 64bit。従来のOSとは比べ物にならない速さで、インスコは完了する。


HAF Xはサイドパネルに窓が付いており、中の様子を常に監視できる。VGAを直接冷やす、20cmの大型ファンを搭載。


ついに完成したNEW MACHINE。左のミドルタワーと比べるとかなりデカイ! フロントの吸気口がハニカム構造で、裏側のファンに搭載された真っ赤なLEDが光ると、まるでNERV司令室にある大型パネルの様だw

これをもって、今回の自作レポートは一応終了とします。長い間最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。