アニメ『惡の華』

1〜3月期のアニメはちょいと期待はずれの作品が多く、結局は2期連続となった『ジョジョの奇妙な冒険』が一番の楽しみだったりしたのだが、他には『ガールズ&パンツァー』のクソ笑えるストーリー設定と、堂々とした放送の遅延っぷり(途中、これまでのあらすじの回を2回も挟み、結局中断。再開後も1週間の休みの後にようやく完結)も良かった。美少女アニメの類は、相変わらず骨の入っていない気持ち悪いキャラデザインが多く、『ガルパン』もそのうちのひとつだったが、戦車を忠実に再現した事で個人的に高評価を与えた。
さて、今期である。今のところ前評判が一番高い作品は『惡の華』(公式サイトはこちら)である。ボードレールの作品から付けられたこのタイトルで既に興味を惹かれるが、現段階で評価できるのは第1話の放送分のみである。アニメ自体はロトスコープ(実写からアニメーションを起こす手法)を使った作品で、確かに凝ってはいるが、アニメとオリジナルとではキャラがずいぶんとかけ離れているらしく、その辺りでの批判が物凄いのだが、個人的には(相変わらずの)原作知らずなので、よくは判らない。ただ、主人公を含めて気持ち悪いキャラが多いのは確かw あと、学校の友人(かどうかは判らないが、とりあえず同じクラスの仲間)との関係性が既に重苦しく、見ていて胸糞悪くなる。 精神的にちょいと参っている時なら、このアニメは速攻で切る。が、そういう気持ちを一気に払拭したのが、知る人ぞ知るパーカッショニスト"ASA-CHANG"によるユニット、新生"ASA-CHANG&巡礼"によるEDテーマ曲の『花 - a last flower -』だ。ED曲に対して何の予備知識無しに、いきなり流れてきたこの曲は、一瞬離れかけた心に楔を打ち込む形となった。今回の『花』は、このアニメ作品の為にリアレンジされたものとなるが、その本質が変容する事はない。おかしなもので、このEDだけでこの先も見てみようという気にさせるのだから大したものだ。そういや『ジョジョ』にしても、EDであのイエスの楽曲がなかったら作品の評価も随分と変わっていたのだろう。だから、とりあえず、見る、もう少し。その時まで精神的に参っていなければ…。




ASA-CHANG & 巡礼 "花"。リアレンジ以前のライブバージョン。