そこから見える風景

久しぶりのライブ。正式なバンドとしては多分2年ぶりくらいだった。音楽活動を本格的に再開させたのが約10年前。その時自分の中での決め事があって、それは何が有っても活動は止めないということだった。それは音楽に対する矜持とかそういうものじゃなくて、ただ単に、このまま続けて行ったら、その先に何が有るのだろう?と思っただけだ。だから、バンドがどんな状況にあっても、とりあえずは辞めないし、音楽も止めなかった。途中、ライブをやらない時期があったりしたが、その間も、昔のメンバーで集まってスタジオに入ったり、新しいバンドの結成を画策したり、練習の助っ人に馳せ参じたり、もちろん友達のライブを見に行ったりと、音楽から離れることはしなかった。まあ、そこから、何となくいろいろなものが見えてきたのは確かで、それをここで明らかにすることはしないが、それは続けてきた人なら同じようなものを見たはずだ。



今回は新座軽音部「座音会」の主催で、自分は座音会のユニット「Toレタテminiトマト」と自分のバンド「OLive Drive」(オリーブ・ドライブ)の2バンドで出演させてもらった。「〜miniトマト」の方は、ライブの数日前にアクシデントがあって完璧なパフォーマンスに至らなかったのが残念だった。本体の「OLive Drive」は名前だけはそのまま引き継いでいるが、中身は全く違うので、新しいバンドといってもいい。形になるまでに約1年かかってしまったが、演奏の出来としてはまずまずで、及第点は付けてもいいかな。





「〜miniトマト」の連中と、武道館の話をしていた。あのステージから見える風景ってどんなんだろうと。誰が言ったか忘れたけれど、きっとそこから見えるものの本質は、このライブハウスでも、武道館でも同じなんじゃないかな?、と。確かにここでは、ステージから客席までの距離は目と鼻の先だけれど、そこから立って見える景色は、客席側からのそれとは全く違う。あの、肌がヒリ付く感覚は、誰もが味わえるわけじゃないのだろう。