くらもちふさこ『花に染む』第3巻

月刊誌に連載されている作品は、当然、コミック化されるまでに時間が掛かるので、新刊の捕捉がついつい遅れがちになる。あれ〜、いつのまにか『花に染む』の最新刊が出ていたよ。
彼女の作品は、かなりの注意力を払って読み解かないと、ストーリー展開に上手く付いて行けなかったりする。布石となる部分が、登場人物の一瞬の表情やしぐさ、行動だったりする場合が多いからだ。故に、何度か読み直して、重大な発見をしたりすることも多々ある。あの、極端に無駄を削いだ線で表情を描き分けるのは、今や芸術の域だが、かつては、顔を描くのが苦手だと言っていた。ペン入れするまでに、顔が下書きで真っ黒になってしまうのだとか。（今は違うのかもしれないけれど）たった1本の線を描くのには、何度もの試行錯誤が必要という事なのだろう。

男の態度があまりにも素っ気無く、底意地が悪そうで、読んでいてイライラするのは、くらもち作品ではデフォｗ
この第3巻をもって、第一部は完結となるそうだ。