『マリー・ボーン』 "Marry Born"

今年も猛暑となり、例の如くハイボールなんぞにお世話になってます。個人的には、シングルモルトの様な繊細なウイスキーをベースにしたカクテルにはちょっと抵抗があるので(もったいないと言うより、申し訳ない気分)、毎回安いブレンデッドを調達して作っているわけですが、長引くユーロ安のおかげで、酒量販店では相変わらずの激安価格。これを上手く利用して、一夏で未だ未体験のブレンデッドを味わい尽くそうという算段。
さて、今回のブツは、ここ2〜3年の間にスーパー等でよく見かけるようになった『マリー・ボーン』"Marry Born 40°"。キーモルトタリスカー"TALISKER"の5年ものを使っているとの事で俄然興味が湧いた次第。というのも、以前、このブログでも紹介したが(こちら)、タリスカー10年のあの胡椒フレーバーが甚く気に入ってしまったからだ。だが、自分の知る限り、国内でタリスカーの5年というのは見たことがない。もしかするとブレンド用としてのみ生産されているのかもしれないが、そうでなかったら、一度は飲んでみたいものである。
早速頂いてみる。グラスに鼻を突っ込む前から既に甘いカラメル香が鼻腔をくすぐる。ひと口舐めると、ピリピリ感はあるものの、安酒特有のアルコールっぽさは感じられない。この辺りはさすがにタリスカーという感じが伝わって来る。もちろん、爆発的な胡椒風味というのは期待できないが、タリスカーの持つスモーキーフレーバーはかなり感じ取ることが出来る。次に、徐々に加水して行きトワイスアップまで。かなり甘さが増して行く。思ったより腰砕けになる事はないが、パンチ力は影を潜める。が、この価格帯にあってこの味ならば、上出来の部類であろう。最後にハイボールで一杯。カラメル香が強いおかげで、甘めな印象ばかりが残る。炭酸でタリスカーの持つ存在感が薄れてしまうのは仕方がないが、価格相応、それなりに十分楽しめる。


ワインの様なちょっと変ったラベル。スーパーなどでは、1,000円程度とちょいと割高ですが、量販店なら800円前後で入手可能。