わずか32GBのラララ

クルマを新しく買い換えた(その話は、またの機会にでも)。搭載されたナビのオーディオ機能では、一応32GBまでのSDカードに対応しており、以前のカーステの様に、CD-RにMP3のデータを書き込んで使ったりする必要がないので、超楽チンだw そもそも、普段の移動手段がクルマという事もあって、ポータブルオーディオなどはあまり使わないし、チャリや徒歩の場合にも、耳にイヤーフォンを突っ込んでいる事はあまりない。というもの、自分の身の周りの音を、体全部を使って聴くというのが、実は音楽を楽しむ上で、非常に重要な気がするからで、周囲の音(それは、自然の音、つまり、風や雨といったものから、人工的な、工事現場やクルマ等の騒音まで全てを指すが)を普段から感じていなければ、本当の意味で、音楽の素晴らしさを感じることも、また、表現することも出来ないと思っているからだ。実は若い頃、音楽を聴きすぎて、頭がバカになりかけた事があるw その頃は、朝起きてから寝るまで(いや、寝ている時でさえ)、ほぼ24時間音楽漬けの毎日だったのだが、ある日、急に音楽が聴けなくなってしまった。聴くと頭が痛くなって、吐き気がする程。原因は今でも判らないが、例えば、大好物が好き過ぎて、大量に毎日食べ続けていたら、ある日、急に大嫌いになってしまった、という様な話に似ているか。まあ、それを救ってくれたのが、そういった自分の周りに溢れる、ごく普通の音だった、というわけだ…。
話を戻そう。とにかく、この32GBという容量、これに、いったいどれだけの音楽(MP3)が入るんだろう? 最近のポータブルオーディオでも32GBくらいの容量はあるらしいが、想像もつかない。というわけで、早速、MP3化の作業を開始! この作業、手間といえば手間なんだけど(もちろん、リプからエンコ、ID3タグ付けまで、一括で作業してくれるソフトもあるけれど)、この手間がちょっと楽しい。従って、エンコードエンジンにLame、そのフロントエンドにはKKKKKさんの"LIFE"(現在は、開発停止中)なんかを使い、タグ・エディターやリネームソフト等を駆使して、作業を進めていく。まあ、非常にちまちました作業だが、エンコードだけは死ぬほど速いw 現在使用しているLameは、ver3.99.5の64bit版で、アルバム1枚あたり、1分程度しかかからない。思えば、10年くらい前なら、30分くらいはかかっていた記憶がある。さて、MP3はサンプリングレート44.100Hz、ビットレート192kbpsでエンコしているのだが、約60枚程度作業した時点で、サイズは約3GB。なんですと〜〜!まだ十分の一じゃないですか! 現在、自分のCDライブラリーが何千枚あるのか判らないが、それでも、この、わずか32GBのSDカードの中に、自分の音楽人生の何分の一かは、確実に収録できてしまうわけで、そう考えると、自分の人生を動画化したとしても、それは、本当にちっぽけなものなのだと痛感せざるを得ない。己の、この、腐った人生なんぞ、わずか一小節のラララに過ぎないのだろう。


32GBのSD-HCカード。左はClass10、右はClass4。10はビデオカメラに使用しているが、現時点での価格差は、わずか数百円程度である。