ライブラリーを作ろう! 3

MP3プレイヤー用のライブラリー作りもいよいよ大詰め。今回は、前回紹介したサウンドエンジン フリーSoundEngine Freeのオートマキシマイザー機能を使って、オリジナル音源のレベルを引き上げ、更にグラフィックイコライザー機能を使って音質を補正する。ところで、今回の様に作業すべきファイルが沢山ある場合、これを一括処理してやらなければならない。以前は“Lumpy”という補助ソフトが付属しており、これ使って一括処理できたが、最近のバージョンはスクリプトが使えるので、これが外されている様だ。では実際にスクリプトを使って一括処理を行ってみよう。

◎SoundEngine Freeを使った一括処理
スクリプトを記述する前に、まずはイコライザーの値を決めよう。今回は、やや引っ込み気味のボーカルを前面に出して、更に全体的なシフトアップを行う。くれぐれもドンシャリにならないように気を付ける。リファレンスは前回同様「およしになってねTEACHER」で、リマスター盤を参考に、自分の好みの音質に仕上げていく。あまりにリマスター盤とかけ離れた音作りをしてしまうと、続けて聴く際に違和感が出てしまうので注意して調整を行う。今回は大体こんな感じ。

“ライブラリー”に名前をつけて“保存”しておけばいつでも呼び出し可能だ。グライコの値が決まったら、これを記述していこう。ただし、スクリプトを記述する画面が小さいので、テキストエディタを使って記述し、それをコピペするといいだろう。
一括処理に使うタグは

[Folder Open]



[Folder Save]

この間に記述したタグが一括処理される。なお、続けてフォルダのパスを記述すると、指定されたフォルダが処理されるが、記述無しだとフォルダ選択画面が表示される。
まずはオートマキシマイザーでレベルを引き上げる。前回決めた値は-13dbなので、

[Auto Maximize]
Parameter1=-13
Option=ShowOnce


この“Option=ShowOnce”というのは、初回(1曲目)のみ設定画面を参照するもので、ここから調整も可能だが、ここでは設定内容確認の意味で記述しておく。

次に、先に決めておいた、グラフィックイコライザーのパラメーターを記述していく。パラメーターは全部で10ある。

[Graphic EQ]
Parameter1=1.0
Parameter2=0.2
Parameter3=0.2
Parameter4=0.2
Parameter5=2.0
Parameter6=0.5
Parameter7=0.2
Parameter8=0.2
Parameter9=0.5
Parameter10=0.0
Option=ShowOnce


同じく“Option=ShowOnce”を付加。
オートマキシマイザーも含めた全体の記述はこうなる。

[Folder Open]

[Auto Maximize]
Parameter1=-13
Option=ShowOnce

[Graphic EQ]
Parameter1=1.0
Parameter2=0.2
Parameter3=0.2
Parameter4=0.2
Parameter5=2.0
Parameter6=0.5
Parameter7=0.2
Parameter8=0.2
Parameter9=0.5
Parameter10=0.0
Option=ShowOnce

[Folder Save]


記述が終わったらSoundEngineFreeのスクリプトタブを開いて、これをコピペしてやる。実行ボタンを押せば、一括処理が始まる。グライコと同じく“ライブラリー”に名前をつけて“保存”してやればいつでも呼び出し可能だ。

(※詳しいスクリプトの解説はこちらから)

さて、なんか知らんうちに大袈裟になってしまった“ライブラリーを作ろう”だが、第1部「おニャン子クラブ編」は今回で終了。残りの「80年代アイドル 前編」「(同)後編」はまたの機会に、やるのか?wwwww