花満開

日付はちょいと遡って先週の23日。今年は、桜が早くも満開を迎えると聞きつけ、急いで花見の計画なんぞを立てたのだが、実際に行ってみると、都心と違ってここ千葉の湾岸辺りじゃ、満開にはほど遠い。しかも天気予報は外れ、空は曇天模様でちょいと肌寒い。今年はわんこも一緒の花見となったのだが、周りの喧騒に気が散ってちっともじっとしていない。仕方なく自分だけわんこを連れて付近を散策に出かけたのだが、公園をちょっと外れた桜の無いところは、人影もまばらでかなり閑散としている。そこに少しばかり開きかけた花海棠(はなかいどう)を見つけ、わんことふたりで、しばしのお花見。そこで写真をパチリと撮ろうと思ったら、荷物ごとカメラを置いてきてしまった事に気付いた。ああ、残念! 気温が低かったので、お花見は小一時間で切り上げ、今晩の酒の肴の買出しへ。去年、独活を使って、生ハムのマリネときんぴらを作ったのを思い出し、今年もそれで行く事に決定した。その季節ごとに旬のものをいただくってのが、左利きにとっての最大の愉しみであるのだ。



さて、話は変わって、ちょいと旬らしくないのだが、うちには15年モノのシクラメンがある。文字通りこの古株が、今や花満開である。シクラメンといえば、大抵は11月〜クリスマス辺りにそのピークを迎えるといった印象があるのだが、この古株は、年々開花の時期が遅くなって行き、最近では3月に入ってようやく花芽を付け、今時が満開となるのだ。しかし、15年という古株のせいか、最近では毎年同じ様に花を咲かせる事がなく、去年は葉だけが盛大に繁り、花芽はひとつも付けなかった。今年は、10月頃にひと回り大きな鉢へ植え替え(15年モノとなるとかなりの大きさになる)、肥料も施したので、たくさんの花を楽しむことが出来た。まあ、手間をかけるのは大変だが、毎年10月頃になったら、このシクラメンの事を必ず思い出してやる。15年生き永らえて来たってのは、たったそれだけの事なんだろう。


15年モノのシクラメン。花を咲かせてくれるだけでも御の字だ。