レコードプレイヤー DENON DP-300Fを手に入れた!

もう10年以上前の話だが、当時使っていた10万クラスのレコードプレイヤーが壊れてしまったのだが、たまたま友人から廃棄予定だったミニコンポ専用のプレイヤーを譲ってもらい、それを今までずーっと使っていた…というか、やはりCDで聴くことがメインだったので、新たなレコードプレイヤーを買うという気がなかなか起きなくて、ずるずるとここまで来てしまった。しかし、(世間的にどうのというのではなく)個人的にアナログ盤を聴く機会が増え、昔買いたくても買えなかったアナログ盤のアルバムを中古店なんかででちょこちょこと手に入れる様になると、ああ、これはもう買わないとダメだなって気になってしまった。ただ、昔の様に10万クラスのそれを買う気は全くなくて、まあ、入門機よりもちょっと上くらいの機種に的を絞ってあれこれ悩んでいたのだが、DENONのDP-300Fという機種が、値段的にも手頃だし、質感もかなり納得のいく出来で、このクラスであればそこまで酷い音になならないはずという希望的観測のもとに購入を決断した。
ところで、この手のハードを買う場合、最近ではすかっりネット通販のお世話になっているのだが、いつもなら最安値、かつそれなりに有名な通販を使うのが常なんだが、たまたま、タワレコの失効するポイントが7千円分近くあって、まあ、なぜ貯まってしまうのかというと、ポイントで買うとポイントが付かない事や、クーポンとポイントが併用できないことに起因するのだが、ネットで比較しても、ほんの300円くらいしか違いが無かったので、生まれて初めてタワレコでオーディオ機器を買ってしまった!何か不思議な気分(笑)というか、ソフト専門店でハードを買うってのが、何となく許せない。いや、タワレコなら信用できるだろうから、許せよって話だが(笑)価格は¥36,630。もちろんポイント15倍デーを狙って購入したので、必然、4200超のポイントが付く。

ところで、ちょっと心配だったのが今使っているアンプ、DENON AVR-X1600Hとの相性。基本的に同じメーカーならあまり心配は要らないだろうが、ピュアオーディオのアンプとAVアンプとでは、やはりコンセプトが全く違う。判り易く言えば、AVアンプは空間を作りだす事に重きを置いているのだが、ピュアオーディオは純粋に音の再生のみに的を絞って作られている。要するに、AVアンプはPHONO再生を念頭に置いて作られてはいないということ。もちろん、ピュアオーディオにしてもCD再生にシフトを切ったころから、どうしたってPHONO再生は蔑ろにされてきたのは事実。アナログ系とデジタル系を同時に扱うのはそれだけ難しいのだ。もちろん、今までもAVアンプで聴いてきたのだからその傾向は十分把握してはいるが、それなりの音しか出すことのできないプレイヤーだから、もちろんいい評価ではない。ただ、使用中のBDプレイヤーは随分と安価なユニバーサル機だが、やはりデジタル機器との相性はよく、重厚さはちょいと物足りないが、そこそこの音は出せるしSACDも再生できるのが大きい。まあ、今、ピュアオーディオSACDを手に入れるのは物理的にも価格的にも難しくなっているので、ここは現状で我慢するほかないのだが…。

話を戻そう。その相性だが、実際に聴いてみると、やはり物足りなさを感じる。昔は全機種を10万円クラスで揃えていたので(まあ、ピュアオーディオの入門価格だが)やはり質の高い音を余裕で再生していたが、そこから比べれば、二段も三段も下の音しか出せない。これはプレイヤーもそうだがやはりアンプが音を出せないのだろう。もちろん、エージングは必要だろうから、ここから更に使い込んでいけば、劇的によくなる可能性もある。ただ、プレイヤーの価格帯からしてそこまでの音は正直期待はしていない。しかし、少なくとも今まで使っていたミニコンポのプレイヤーよりは、はるかにマシな音を出してくれることは間違いないだろう。

リファレンス・ディスクには松田聖子の『風立ちぬ』のマスターサウンド盤と大滝詠一の『A LONG VACATION』のオリジナル盤を選択した(共にマト1)。後者には唯一のオリジナルのマスターが使われており、これより後に発売された全てのフォーマットで使用されているマスターは全て非オリジナル(コピー)である。