VOCALOID 2011 前編

毎年この時期になると、クリスマス中止のお知らせが来ていたんだが、最近では、お知らせすら来ずに中止になるw もう見捨てられたんだねorz
というわけで、例によりまして、今年も、個人的に気になった、或いは良く聴いた作品を紹介したいと思います。
ボーカロイド自体の動向としては、VOCALOID3が発売になったり、メジャーCD作品や関連雑誌も多数発売されたりと、初期ボカロブームに続き、第2次ブームの到来という気もしますが、逆に、規約の問題等で作品(特にイラストや歌詞)の自由度が厳しくなるのでは?との危惧もあります。例えば、ミクのコンサートで、ミクの外見そのものがきちんとした形で3D化してしまえば、このイメージを著しく損なうものについては、排除される方向に向かってしまうのは当然かと思われます。来年はどうなる事やら見当も付きませんが、最下層の自由度が約束される状態を維持して行かなければ、これから先、ボカロに未来は無い、と、断言しておきましょう。
作品全般についてですが、このメジャー化の影響のせいか、なにか一般受けを意識した作品が多くて、実験的で冒険心のある作品はちょっと減少気味な気もします。まあ、それだけ作品の絶対数が増えたのかもしれませんが(未確認)。

さて、初めに、一応決め事の様なものを書いておきます。今回は、2010年12月〜2011年11月までの間にニコニコ動画に投稿された作品からのものとなります。昨年は再生回数を設定したのですが、昨年12月の作品と今年11月のそれとでは不平等となる為廃止しました。因みに、紹介は投稿日時順で、順位等は一切ありません。他にも紹介したい楽曲は多々ありますが、その辺りは本日の気分という事でご容赦ください。では、GO!

01. 心配停止機能 / 初音ミクオリジナル曲

以前より気になっていたmuuさんの作品。かなり怖い印象で、何やらホラー映画を想像してしまった。心電図のアラーム音やメロトロンっぽいストリングスがかなり効いてます。後に発表された作品も同じ方向性の曲でオススメ。

02.【鏡音リンオリジナル】素早いスズメ

ちゃぁさんの作品。今更紹介するまでもない有名Pさんなんですが、再生回数がそれ程伸びていないのが不思議。ちゃぁさんの作品には幾つかの切り口が有るんですが、この、可愛らしさのみでひたすら押し捲る作りwのものが個人的にはお気に入りです。

03.【初音ミク】 この世界に花をうえて 【オリジナル曲】

以前から推している816さん。この曲はちょっと突き抜けたって感じで期待したんですが、再生回数は思ったほど伸びませんでした。なんだかなあ…。

04.巡音ルカとmikiのための「ぬるいコーラといかれた時計」itikura_original

活動の重点をRemix(編曲)という作業に置いている市蔵さんが、珍しく自身で作曲した作品。キャプテン・ミライさんを初めとして多くのボカロPから絶大な支持を受けているのも納得できる、極上の仕上がり。

05.【鏡音リンappend(sweet)】 rainy loop 【オリジナル】

riverさんの作品。その多くは、もう少し環境音楽寄りのものが多いのだが、この作品は幾分ポップでキャッチー。楽曲の多くからは、水中、水滴、霧、靄、といったイメージが引き出され、浮遊、上昇、彷徨、といった言葉を伴って、現実世界のしがらみから完全に隔絶される。個人的に最も重要なボカロPのひとり。
この項、続く。