謎のアニメ『謎の彼女X』

熱烈なアニメファンてわけじゃないのだが、番組改変期になると面白そうな作品はチェックして、第1話が面白ければ見続けることにしている。当然、全く見ない時期もあるし、いくつもの作品を見る時期もある。今期、最も強く惹かれたのが、この『謎の彼女X』という作品。漫画が原作だそうだが、その内容は知らないし、放送期間中にはそれを読むことはしない。なので、ここまで放送された3話分が、私の知りうる全ての知識である。
主人公"椿明(つばき あきら)"は、ふとした興味から、転校生の"卜部美琴(うらべ みこと)"の机に残された彼女のよだれを舐めてしまう。数日後、体に変調を来たした彼の元に美琴が見舞いに訪れ、それは恋の病だと告げる。それを治す為に、彼女は自分の唾液をつけた指を彼にしゃぶらせるのだった…、とまあ、物語の導入部はこんな感じだ。非常に気になったのが、吉谷彩子という美琴役の声優。調べてみると女優が本職で、声優はこれが初となるらしい。そして"棒"であるw 要するに棒読みなのだ。ただ、これが彼女自身の素なのか演技なのか、或いは監督の指示によるものなのかは判別できない。だが、この棒が非常によろしい。ミステリアス極まりない美琴には、これくらいが丁度良いのだと思う。
今のところ、物語の大半は「よだれ」と「パンツ」に終始する。当然、エロい。だがそれは、美琴がパンツを見せるからエロいのではなく、パンツくらい見せても平気だが、彼の淫夢の内容を知った途端に恥らいを見せるという、彼女の性格がエロいのだ。ファーストキスに至るまで、1ヶ月以上もの間、唾液だけを舐めさ続けるシチュエーションは、完全に脳内SMだが、それは、この世代に一度きりしか訪れない、奇跡みたいな出来事だ。そして、自分が心を揺さぶられたのは、きっとその部分だ。
青春時代は、その当事者にとっては全てがミステリアスで未知なる世界だ。だからこそ、全ての体験は、必ず空想や妄想を伴って訪れる。このアニメは、きっと自分の思い出なのだ。そうして、私は、もう一度、それを体験するのだろう。


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DVD付き 謎の彼女X(9)限定版 (アフタヌーンKC)

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