BCL!

先日、非定期活動ユニットSophieの忘年会があったんだが、えーと、今年の活動は…スタジオ1回w むむむ、いくら非定期といっても、これはまずいんじゃないか? というわけで、年明けの新年会とスタジオを約束したんだが、それはともかく、忘年会そのものは昔話で大いに盛り上がった、というか、毎回昔話しかしていないんだが、今年のメインはBCLネタだった。



BCLがブームがどれくらいの期間だったのかははっきり判らないが、当時の中学男子のハートをがっちりと掴んで放さなかった。BCLの目的は、ただ単に世界中から発信される電波をいかに掴み取るかだけでなく、その放送局に対して受信報告書(SINPOコードなる形式が使われる)を送り、その見返りとしてベリカードなるものをゲットするというものだった。まあ、一種のカード集めみたいな要素が入っていたわけだ。友人は日本の裏側、つまり、アンデスやらその辺りの放送局(多分「アンデスの声」)のベリカードをゲットしたと言っていたが、自分の場合、非常によく聴いていたのが、オーストラリアの放送局「ラジオ・オーストラリア」の日本語放送だった。その放送開始前に「ワルチング・マチルダ」が流れていたので、それがてっきりオーストラリアの国歌だと思いこんでいたほどだ。記憶だと、このシグナルは放送開始前に延々と流されており、これを目印にして電波を捕まえるわけだ。放送開始時刻になると大教会にあるような鐘の音が盛大に鳴り響く。続いて放送局と番組名、さらにバンド(放送周波数)がアナウンスされる。それに続いて流れるのが、オーストラリアを代表する鳥、ワライカセミの鳴き声だ。初めてその声がラジオから聴こえた時の興奮は、今でもはっきりと覚えている。まあ、恐らくこんな流れだと思うがYouTubeで漁ってみたが、この一連の流れを再現している音源はなかった。


放送開始前に流れる「ワルチング・マチルダ」。放送中にも時折オーケストラ版が流れていた記憶がある。


鐘の音に続きアナウンス、そしてワライカセミの鳴き声。


ところで、自分はこのラジオオーストラリアのベリカードはついに手に入れる事が出来なかったと記憶している。ゲットしたものは「BBC」=チャーチルの肖像が印刷されたもの。ドイチェベレ=確か、送ってから2〜3年後に到着したのだが残念ながらBCL熱は冷めていた。北京放送=切り絵や絵はがき等が封筒で送られてくる。それに気をよくして何回か報告書を送ると、プレゼントもグレードアップして、ちょっとした小物雑貨、年末には12枚綴りのでっかいカレンダーなんかが送られてくる。要するに、日本の若者を取り込むためにいろいろと送ってくるわけだ。他にもあったはずだが、残念ながら引っ越しの際に処分してしまったと思う。

今や世界はインターネットで繋がっているが、当時はリアルタイムで世界と繋がるためには、この短波放送しか手段がなかったのだ。中学男子たちは、真冬の寒空の下、近くの大きな公園の丘の上に集合して、世界中の電波を捉えようと必死だった。凍える手で捕まえたワライカセミは、盛大に鳴きはじめ、かの地が真夏である事を知らしめた。