原点回帰!Ludwig Supraphonic LM402 を買う(その1)

数か月前の話になるが、新しいスネアを手に入れた。今回の購入に際しては、実はかなり熟考した。そもそもスネアを購入すべきなのか?から始まって、買うとしたらどんなスネアにすべきか、かなり時間をかけて考えた。

まずは、スネア自体を買うべきか否かについてだが、自分はこの先も音楽活動を続けて行くんだろうという明確な回答は最初から得られていたのだが、それがバンドとして、或いはそれに近い形をどこまで維持できるかどうかという部分に関してあれやこれやと考えたが、結局はなるようにしかならないなという結論に至った、いや、逆に結論が出なかったというべきか。また、スネア自体は超高級品や超ビンテージモノでもない限り、ん十万円なんて価格は有り得ないので、そこに関してはあまり深くは考えなかった。

一番悩んだのがどんなスネアを買うのか、である。いろいろと考えて行くうちに、これが最後のスネアになるのであれば、もう一度原点に戻ってみようという思いが定まって行った。ならばと、自分の最も敬愛するドラマー、ボンゾの愛用していたLudwig Supraphonic LM402 に狙いを定めた。ところで、このLM402というスネア、実はLudwig社の中でも超ロングセラーで、もちろん現在も継続して販売されているのだが、時代によって、シェルやリムの材質や細部の造りが微妙に異なるのだ。もしもボンゾの音自体の完全再現を目指すのであれば60年代後半~70年代後半までのモデル、即ち、ビンテージを選択しなければならない。そうなると(もちろん状態にもよるが)モノによっては10万越えも覚悟しなけらならない。逆に、ボンゾに寄せてはいるが、自分の音を一から構築するのであれば、新品を購入して、エージングと共に自分のものにして行くべきだと考えた。そして導き出された結論は、後者の新品購入だった。

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ボンゾに踏みつけられているのがLM402。写真は公式HPより。

https://www.ledzeppelin.com/photos/led-zeppelin/1968-1969

 さて、このLM402、前述の通り現在でも普通に製造、販売しており、値段も5万を少し超えるくらいのお手頃価格(税込)なので、素人が手を出しても火傷はしないというシロモノ。ただ、最新機種は以前のものと決定的な違いがあって、それはストレイナー(スナッピーの切り替えスイッチ)で、普遍だったP-85ACがP-88ACに変更されたのだが、P-85ACは何しろ年代物なので、機構的に緩みが生じやすいといわれており、この辺りが改良されていると思われる(ただし、このP-85もいくつかの改良バージョンが存在する)。他にも見た目で判る部分では、ラグ(船型)とシェルの間に薄いラバー状のシートが噛ませてある。どのような効果を狙ってこういう処理がしてあるのかは不明だ。シェルの鳴きすぎ防止?ラグの緩みを防止?、よく判らないが、某ショップオリジナルの改良版ではこのラバーを取り去っている。ただ自分は、ラグが緩むという経験はまだない。先にも述べたが、リムの形状が以前のものとは違うんだが、材質にも違いがあるのかもしれない。また、他にはシェル自体の合金の比率も違うらしいので、当然ながら、鳴りも変わっているだろう。一旦ボンゾの音にしてみるが、これだけの違いがあって、どこまで近づける事が可能なんだろうか?という不安も残る…。

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P-85(左)とP-88

というわけで、まずは値段を調べてみる。金額的には税込みで5万をちょい上回るといったところ。これに、ショップ独自のポイントやらおまけなんかも考慮しつつ、一番お得と思えるショップを絞って行く。第一候補は当然サウンドハウスだが、いろいろと調べた結果、イシバシのオンラインショップが5万544円(税込)と僅かに安い。更にポイント倍増の日やアプリを利用して、計5555ポイントが獲得出来るので、実質4万5千円程度で買える。また、Ludwig純正のソフトケースがおまけで付いてくるのもいい(ただし、製品版ではなく、あくまでも付属の安いもの)。ここは迷わずに、イシバシで決定!思えば、最初にドラムセットを購入したのもお茶の水石橋楽器だった。 

(この項続く)