原点回帰!Ludwig Supraphonic LM402 を買う(その2)

荷の到着を待つ事ががこんなにもわくわくするんだって感覚を久々に味って、ようやく到着したオレのスープラフォニック(笑)。逸る気持ちを抑えつつ、カッターでブツを傷つけないように慎重に開封の義を行う。ライブハウスなんかの床によく転がってる見慣れたヤツがお出まし…と思ってたらさにあらず。何か今までのイメージとはずいぶんと違う。それは、ぴっかぴかのシェルと、やはりストレイナーの形状が今までのものと大きく異なるからだろう。また、そこに刻印されているのロゴが旧来の直線的なLudwigのそれではなく、オールドタイプなのも新鮮だ。

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 一通り眺め回したら、軽くチューニングしたりストレイナーを弄ったりして、後は写真を撮ってその日は満足。本番はまだちょっと先になる。なぜなら、この状態のままではボンゾの音にはならないからだ。したがって、まずはブツを調達しなければならないんだが、実は今回の購入で付与された5555ポイントをその支払いに使おうという魂胆。調達するのは、スネアヘッド、スネアサイド、スナッピーの3点。これでもお釣りがくるので、10年ばかり使って、内袋が擦り切れてしまったスティックケースを新調。あとは、スティックやらロッドやらを数点購入した。

まずはスネアヘッドから。これはREMO社のコーテッド・アンバサダーとコーテッド・エンペラーを購入。アンバサダーは型番が「114BA」と枝番の付いた「114BA-00」の2種類があって、後者はUSA仕様で、もちろんこちらをチョイス。エンペラーは「114BE-00」だ。次にスネアサイド。このスネアサイドというのはスネアの裏側、即ち、スナッピーが当たる側の専用ヘッドだが、こちらもREMO社で「114SA」をチョイスしようとしたが、調べてみるとLudwigのスネアでは、ハイピッチで張った場合、フープが沈み込んでしまうらしい。そこで、エッジがフラットになっている「314SA」をチョイスした。実はボンゾはスネアサイドにも、普通に表ヘッドのコーテッド品を使用する場合もあったので、もしもアンバサダーが柔らかすぎた場合、これをスネアサイドに使用してみようという目論見もあった。また、コーテッド・エンペラーのビンテージ仕様も見つけたんだが、今回は見送った。

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左から、エンペラー、アンバサダー、スネアサイド・アンバサダー。 

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 ヘッドはそう頻繁に張り替えるものではないので、この状態のスネアを見ることはあまりない。なぜか見てはいけないものを見てしまったという変な感覚がある。

さて、お次はスナッピー。これはボンゾの代名詞みたくなっているけど、Gretschの「G5412」を購入。普通のスナッピーは捩れた鉄線が20本張ってあるのだが、こちらはその倍以上の42本もある! このG5412は長らく製造中止になっており、以前はデッドストックらしきものが1万2千円超えで売られていたが、丁度このスネアを買った頃にタイミングよく復活。価格も4千円台と元に戻ったのだが、実は最近になってサウンドハウスで2,500円くらいで販売する様になってショック! まあこういうこともあるさ。

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Gretschの「G5412」。ヘッドのロゴとスナッピーの位置関係はこれが正しい。

一通りブツが揃ったところでいよよチューニングだ。ネットで調べるとボンゾのスネアの音の高さまで調べてある。これを参考にと思ったが、スペクトラム・アナライザみたいなものが無い、というか、まあ、普通はないわな(笑)。と思ったら、こんなものはスマホの無料アプリを検索したらわんさかと出てくる。まーなんとも凄い時代になったものだ。本格的なチューニングはスタジオに籠ってやるとして、とりあえずは仮チューニングをと思い、ヘッドを適当に張って行き、スナッピーも適当に張ったのだが、軽くスティックではじいただけで、もうボンゾ(笑)。本当に音がボンゾなんだ!これ、本気で引っ叩いたら、本気でボンゾの音になる!と、思わず大興奮してしまった。そして何よりも驚いたのは、スナッピーの音だ。これはもう、聴くと判るが、スナッピー音の量がハンパじゃない。音量というよりも、スナッピーの音数というか、とにかくザラッという感じじゃなく、ジャラ~ンという感じで鳴る。要するに元々のサスティーンが長いんだな。面白いのは鉄線の張り方で、中央に比べて、両サイドの線がダラーンと伸びた状態で溶接してある(上写真参考)。これがサスティーンの元になっているのかもしれない。まあ、これを最終的にストレイナーで調整してやるわけだが、とにかくこの42本は気に入った…というか、もっと前から使っていれば良かった。

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アンドロイドのアプリ「Spectroid」を使ってチューニングして行く。

いよいよスタジオでチューニングを詰めて行くのだが、実はヘッドはギターの弦と同じで、最初は張ったつもりでも直ぐに伸びてくる。したがって体重をかけたりしながらチューニングするんだが、最初は1曲終わるごとにほぼ全てのテンションボルトを締め直さなければならない。調べてみると、このスープラフォニック系のスネアは総じて緩みやすいようだ。それでも数曲過ぎると手前4本くらいに落ち着いてくる。まあ、ヘッドってのは普通は破けないので張りっぱなしが原則なんだが、最初のうちは何度も締め直さなければならない。因みに演奏中にスネアのヘッドを破いた事は三度あります(笑)。

さて、チューニングの段階で、既に感激しきりだったのだが、スタジオやライブハウスで使ったものと音が全然違うのは、やはりヘッドのチョイスと42本のスナッピーの組み合わせだろう。これを実際にバンドで使ってみたのだが、メンバー曰く、スネアだけがデカイ、らしい(笑)。それは自分も実感していて、そもそもオープンリムを多用する自分だが、本当によく鳴る、のである。

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 スマホで録画したため音割れしているが、これはまだチューニングを詰める前。

この項、つづく。