お正月に何を聴く? 2020

実は今回のこの記事、一度はボツになった。なので、こうして1月末まで下書きのままだったわけなんだが、理由は最後まで読んでくれれば判るが、一応、ボツにする前に、この企画ってどれくらい続けているんだろうと、ふと疑問に思い調べてみた。記憶では、なんとなく1,2回は休んだかな?なんて思っていたのだが、なんと、9年間休みなく投稿しているじゃあ~りませんか!ということは、今年で10年目。さすがに思い直して、こうして投稿することと相成った。というわけで、早速行ってみよう!

今年も元日は座音会の集まりで新座まで出かけて、沢山のバンド仲間と酒を酌み交わし、プライベートライブで演奏し、上手いラーメンを頂いて、楽しい一日を過ごしたのだが、打楽器担当が1名欠席したので、ほぼ出突っ張り状態。そんなわけで、べろんべろんになるまでは飲めず、逆にそれが功を奏し、ニ日の日は二日酔いにもならずに、朝からちょっとばかりのお酒を頂いて、この企画に突入。

さて本題。えーと、今年はオリンピックイヤーなので、何かそれに因んだものをと考えたのだが、そういえば前々回のロンドンオリンピックの際は、閉会式にブリティッシュロックのレジェンド達が気合いの入ったパフォーマンスを繰り広げたが、その時に知ったのがmuseだった。この時に演奏した「Survival」をえらく気に入ってしまったのだ。とは言っても所有しているのは『2nd Law』(熱力学第二法則)1枚だけなんだが、まあ、それでもこれはお気に入りの1枚だ。ブリティッシュロックの信奉者であれば、このバンドのバックボーンにはすぐに気づくが、逆にそれが全部いいとこ取りだったりするわけで、そこが鼻に付くって人もいるだろう。キング・クリムゾンピンクフロイドといったプログレ的なアイデアの丸パクリからハードロック、ヘビーメタルの影響も大きいだろう。また、エレポップやニューウェーブ調の曲もあったりして、ちょっと一括りにするのが難しいバンドでもある。このアルバムにはメイキングDVDが付属しているのだが、それを見ると、ビートルズの巨大な影も見え隠れする。外部ミュージシャンや大勢のコーラスを起用し、特殊な楽器の使用や細かな音作りににまで、各メンバーが首を突っ込む。こういった手法はもう中期以降のビートルズそのものだといってもいい。それは、もはやブリティッシュロックの伝統的な作り方と言えるのかもしれないが、ロックを伝統的だなんて言ったら、それは絶対に賛辞にはなり得ないのだ。

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さて2枚目。museの「Survival」には導入曲として「Prelude」という楽曲が頭に付くが、これは彼らの演奏ではなく完全に外部ミュージシャンの手によるもの。この曲名自体もそうだが、これはキング・クリムゾンの『アイランズ』が元ネタだろう。このアルバムに収録されてている「Ilands」の前曲が「Prelude」となっているのだ。そいうわけで、2枚目が決定!久々に聴くこのアルバムだが、この時期のクリムゾンはちょっと迷走していて…いや、いつの時期でも迷走していると言えばそれまでなんだが(笑)、とにかくメンバーが決まらなくて、オーディションで決定したVoのボズ・バレルにロバート・フリップが特訓して無理矢理ベースを弾かせたという、とんでもないアルバム。ただ、この作品を好きだという人も少なくない。非常に繊細で、何か心が休まる1枚。

 さて、今回のこの企画。実はここで頓挫した。寝てしまったのだ! 別に酔ったわけじゃないんだが、元日の疲れがかなり残っていたのだろう。でも、まあよかった。僕は小さな夢の島にぎりぎりで泳ぎ着いたのだから。この先、マムシに搦め取られたり暗黒の世界に突き落とされる心配はない。

 

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 こちらは現メンバーのジャッコ・ジャクスジクのVoによるもの。オリジナルはボズ・バレルだが、YouTubeでは削除されている様子。