ベース談義

スタジオが終わった後のミーティング(単にダラダラしているだけ)では、いつも音楽談義に花が咲く。昨晩のおかずはポール・マッカートニーのベースである。個人的には、ベーシストとしてのポールのターニングポイントはなんと言っても「Rain」だと思っていたのだが、ビーチ・ボーイズ「Pet Sounds」(1990年リイシュー盤)に掲載されている彼のインタビューでは、このアルバムのブライアン・ウィルソンの作り出したベースラインに非常に強く影響され、それ以降ルートに支配されないメロディアスなベースラインを考えるようになったと語っている。「ペット〜」が発売されたのが1966年5月であるから、それ以降に録音されたベースをこういった観点から聴いてみるのも面白いと思う。因みに翌年には「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」が発売されている。彼のベースの代表作と言われる「With A Little Help From My Friends」が収録されているのは言うまでもない。他に、ちょっと面白いなあと思うベースには、例えば当時としては珍しい強力なファズをかけた「Think For Yourself」や、口(くち)ベースの「I Will」なんかがある。そして、彼のベースの集大成と言えば、ジョージの名曲「Something」のベースに尽きるだろう。誰が何と言おうと、そう言い張るのだw