お正月に何を飲む? 2012

元日の朝は決まって日本酒を頂くのだが、それでいい気分になって二度寝なんぞをやらかして、日も傾きかけた頃になって、ようやく"聴き初め"を始めるってのが毎年の恒例。今年はラフロイグ10("LAPHROAIG 10")かボウモア12("BOWMORE 12")、どちらの封を切るかで迷ったのだが、正月ということで、気品を重んじ、「アイラの女王」と呼ばれるボウモアに決定! でも、ラフロイグチャールズ皇太子御用達なので、こっちでもよかったんですけどね。
さて、本題。旧臘の飲み会では、当然の如く酒談義にも花が咲いた。例のベースE氏(奥さんは宮崎出身)が、宮崎でもそれほど有名ではないが、とにかく美味い"飫肥杉"(おびすぎ)という芋焼酎を近所の酒量販店で見つけたのだという。そのなかでも"黒飫肥杉"という、黒麹を使い甕で貯蔵したものが美味しいらしい。ここのところ焼酎は常飲していない。ただ、最近ではウイスキーをロックで頂くというのも寒さが堪えるので、晩酌はウイスキーのお湯割りだったり、日本酒の熱燗だったりする。だから、この時期に美味い焼酎の情報というのは、実にタイミングが良かったのだ。
年が明けて、2日の日、量販店へGO! 店に着くと、早速芋焼酎のコーナーへ、というより、、鹿児島、宮崎日南のコーナーという事になるのだけれど、とにかく、大量の種類があるので、普段であれば、有名どころを手にとってそのままレジへ直行、といったところだ。目的の飫肥杉はすぐに見つかった。種類は「爽」と「黒」の2種類で(後で調べたら、他に、赤芋(綾紫)を使った赤飫肥杉というのもあった)値段的に変りはなく、それぞれ20度と25度がある。最初という事もあって、とりあえず黒飫肥杉の20度900mlを購入した。友人曰く、地元では25度のものはあまり飲まれず、20度のものをストレートかお湯割で頂くのが普通だそうで、お湯で割る場合も、お湯を先に器に注ぎ、後から焼酎を足すのだそうだ。こうすることで味わいが変化するらしい。
さて、さっそく頂いてみた。まずはそのまま。香りは至って普通の芋だが、口に含んだ瞬間、考えられない程のまろやかさに驚嘆する。そして、後、芋にありがちな、鼻から抜ける芋特有のくさ味が殆ど感じられない! だからといって、甲類の様な味気無さというのではなく、味わいはきちんと残るのである。これが黒麹、甕貯蔵ならではのものなのだろう。更に驚いたのは、この後お湯割で頂いたのだが、味が薄くなったという気がしない。むしろ、芋の甘い香りが開いて更においしく頂く事が出来たのだ。焼酎は日本酒と違って、肴の味を殺すことが殆ど無いので、晩酌には持って来いだ。もちろん、カロリーも低いし、この季節は体も温まる。暫くの間、この黒飫肥杉にお世話になるとしようか。


飫肥杉 20度 900ml(井上酒造) やまやで780円。本日、紙パック1.8lリットルを購入、1,380円でした。