正月に何を聴く?

あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いいたします。
毎年正月は、あまりTVなどは見ずに、部屋で音楽などを聴きまくったりするのが好きなんですが、一番最初に何を聴くべきか、ちょいと迷ったりするわけです。お正月と言えば…などとつぶやきながらCDのライブラリーを指でなぞっていると、ふと『はっぴいえんど』が聴きたくなりました。いや、ベタですけどね。名曲「春よ来い」は、ド暗い印象を受けますが、実は結構前向きな歌で好きなんです(歌詞はこちら)。ちょっとしくったなあ、と思いながらも、やるしかないんだ!という決意表明の様なものが感じられるわけです。しかし、このアルバムの白眉は、何と言っても「はっぴいえんど」から「続はっぴーいいえーんど」への流れ。毎回聞くたびに鳥肌が立ちます。"はっぴーいいえーんど"というのは"はっぴい"と"いいえ"と"えんど"が繋がっていて、"ハッピーエンド"が"ハッピー? いいえ、エンド"というように否定形に転じてしまうという、いわゆるダブルミーニングになっているわけです。まあ、こういったひねくれ具合が非常に面白いんですが、サウンド的には"モビー・グレープ"、そして"バッファロー・スプリングフィールド"や"クレイジー・ホース"といった辺りを標榜していたわけです。そこで、次なるアルバムはニール・ヤングのベスト盤などを。中でも好きなのはクレイジー・ホース名義の「Down by the River」や「Cowgirl in the sand」なんですが、「Helpless」なんかも好きです。これは高橋幸宏が『Wild & Moody』でカバーしてるんですが、歌ってるのは本人じゃなく、確かビル・ネルソンです。さて、ガッツリ具合が進行して、次に選んだのはボブ・ディランの『Desire(欲望)』。このアルバムの中で一番好きなのは「One More Cup of Coffee(コーヒーもう一杯)」。しかし、こちらの気分は「バーボンもう一杯」w だが、いくら正月といえども、昼間からガッツリは酔いたくないので、うす〜く酔える様に気をつけながら、エズラブルックスを啜ります。最後にチョイスしたのはクラプトンの『There's One in Every Crowd(安息の地を求めて)』 。これは、ファンの間でも評価が分かれるアルバムなんですが、個人的にはお気に入りの一枚。レゲエが基調だけどブルースの芯はしっかりと残っていて、エルモア・ジェームスの「The Sky Is Crying 」などの曲もやってます。
というわけで、正月早々ディープな選曲で渋すぎるだろw と言われそうですが、そう、例えば、最初にはっぴいえんどではなく、大滝詠一の『ナイアガラ・カレンダー』なんぞをチョイスしていたら、まったく違った選曲になっていたと思います。酔いは持続したまま風呂なんぞに入って(君、危険だから止めたまえ!)、これから更に夜の部へと突入するわけで、気分はまだ宵の口なんです(松本隆風)。
2010年1月1日。