ディスク・メディアの行方

DVDの発売は1996年だが、PS2の発売によって一気に普及したのが2000年以降なので、一般的には10年そこそこのメディアという認識だろう。そして、地デジ化によるTV買い替え特需により、苦戦していたBD(ブルーレイ・ディスク)もここに来て普及に弾みがついた様だ。やはり、大型の地デジTV+BDの超高画質映像を体験してしまうと、もう二度とDVDには戻れないのだと思わざるを得ない。しかし、DVDが実質10年そこそこのメディアであった事を考えると、BDの行方を想像することは容易ではない。ディスク・メディアは現時点で膨大なデータ容量を誇るが、最終的には、記録媒体はシリコン、ハードは完全メカレス構造のものに取って代わるのかもしれない。
しかし、実はそれとは全く違った方向にも可能性が見える。いわずと知れたクラウドコンピューティング構想である。マテリアルとしての作品はもはや存在せず、端末のその先に存在する見えない何かに対価を払う。こうなると、音楽、映像作品等の再生に特化した専門的なハードは消滅し、また、消費者の物欲に依存したソフトの販売方法は、根本から見直されるかもしれない。それこそ、フィギュア付き初回限定生産品なんつーものは無くなるわけだw(まあ、それに替わるおまけ商法はいくらでも考えられるが)。 
しかし、ふと思う。自分の手元に残らず、手にとってニヤニヤ出来ない作品(商品)って面白いのだろうか? 本にしても一気に電子書籍化すれば、自分の部屋だって倍くらいには広くなるけど、あの、新刊をパッと広げて、印刷インクをクンカクンカする事が出来なくなるなんてとんでもない! と思ったりもするのである。


「あ〜、やっちまった!」なんていう、ダブリ買いもなくなるかもしれない(てか、買ったらすぐ観ろよw)