安いは悪? 新しいプリンタ(複合機)を買ってみた - Canon PIXUS MP493 -

この時期、年賀状を作ろうと思って、久々にプリンタやスキャナの電源を入れてみたら、ありゃ?動かない!(汗 となって、痛い出費を余儀なくされる人も多いはずだ。実は、これは自分の事だw ただし、急に動かなくなったのではなく、13年選手のそれを騙し騙し使っていたので、今度動かなくなったらいよいよ買い替えという腹は、とうの昔に決まっていたのだ。
このプリンタ、当時CMで、内田有紀が「サービス、サービス!」して見せてくれた、胸の谷間にやられて買ったのだがw 彼女が結婚し、芸能界を引退…からの〜離婚、復帰してもまだ使っていたわけで、正直ここまで長持ちするとは思わなかった。スキャナもほぼ同時期に買い同時期に壊れたので、こちらも頑張った方だろう。
さて、今回は、どんな機種を買おうか?などとは微塵も考えてはいなかったのだが、今朝、たまたま入っていたPCショップのチラシから、4,980円とやけに価格の安いプリンタを見つけ食指が動かされた。ネットで調べたところ、これがなんと複合機(コピー、スキャナ機能搭載)! とりあえず目立った不具合報告や苦情等は無い様だし、ネットでの最低価格4,570円は、代引き手数料の1,000円が上乗せされてしまうので、ほぼこれに決まり。というわけで、早速買いに出かけました。
暮れの週末ともなると、家電量販店はどの売り場も客でごった返している。2〜3軒回ってみたが、結局はチラシのPCショップが1番安い。それをヤマダで告げると、それよりも200円ばかり負けて、4,780円にしくれたので、即決。ただし、ポイントは付かない。ずっしりと重い箱を店員さんに持って貰い、車に積み込むと店を後にしました。

さて、今回購入したのはキャノンで、PIXUS MP493という機種。今まで使っていたエプソンのプリンタは定価59,800円で、それを29,800円で買った記憶がある。もちろん、それでも大安売りだった。今更書くまでも無いが、当時はPC関連機器全てが今の数倍以上の価格で、これを対性能比で考えれば、恐らく百倍以上、モノによっては数万倍以上の価格となるはずだ。ただ、そういった性能比から今の価格を語る事にはあまり意味が無い。ここで重要なのは絶対的な価格の変化である。つまり、プリンタが複合機となり超高性能になったのに、という事以前に、単純にこれ程までの低価格で販売出来るという事実だ。それを可能にしているのがインクカートリッジの価格である。言うまでもなく、インクの価格にそれらを上乗せし、吸収してしまうのだ。
実は、それを実現させる為に、様々な仕組みが施されている。カートリッジの価格設定だが、これは1個あたり2,000円を超える程度(機種によっては4,000円を超える)だが、かつてのプリンタとの大きな違いは、黒インクとカラーインクを独立してセット出来ない事。つまり、どちらか片方だけで使おうとしても印刷できないのである。そして、黒しか使わなくてもカラーインクは減って行くw また、インクの交換時期だが、これは一体式である場合、どれか1色でも無くなればその時点で交換である。更に最悪なのは、実は残量とは別に使用回数がチップに記憶され、残量と回数のどちらかの数値で強制的に使えなくなってしまう仕組みである事。これは、カートリッジが消耗品であるため、ある程度の耐用回数を定めているという事らしい…が、それは表向きで、実際には交換の時期を早める為の仕組みである事は間違いないだろう。
本体価格が安くなった事で、逆にカートリッジを早く交換させるシステムが出来上がったのだとすれば、この様に実売価格が5,000円を切る本体が出た場合、合計4,000円超のカートリッジを買うよりも、本体ごと買い替えという人も出てくるだろう、というか、現に沢山いるはずだ。しかし、この消費システムを繰り返す事が、これから先の時代にとって有益であるとは思えない。どこかでこのシステムを断ち切らない限り、企業にも消費者にも新しい未来は訪れないのだ。


Canon PIXUS MP493。見た目がスマートで、メモリカード類から直接画像印刷が可能だ。ただし、音はでかい。