ディープ・パープルのKB、ジョン・ロード氏が逝去。

ディープ・パープル第四期のギタリスト、トミー・ボーリンが、オーヴァー・ドーズにより若くして鬼籍に入ったのが1976年。それから36年の後、パープルの屋台骨であった、最年長のジョン・ロード氏が、癌の為逝去した。享年71歳。
パープル再結成後に、体調的な理由から脱退を余儀なくされたが、個人的には、ジョージ・ハリスンの遺作となった『BRAIN WASHED』に於ける表題曲でのプレイが印象深い。第二期パープルでは、ロックとクラッシクの融合を経て、楽典的に裏打ちさた、ハードロックの原点ともいえる多くの楽曲を提示した。現在のハード・ロックやヘヴィー・メタルの原型ともなった、ロックとバロックの融合は、彼によって齎されたといっても過言ではない。ライブでは、ハモンド・オルガンにファズ等のエフェクター類とスプリング・リバーブを装着し、オルガンの筐体に衝撃を与える事によって、破壊的な爆裂音を表現した。名盤『ライブ・イン・ジャパン』での「スペース・トラッキン」を始めとする、各楽曲でのインプロビゼーションでは、その爆裂音を存分に堪能することが出来る。後年、完全版と銘打った正規盤が発売されたが、実は完全版ではない。また、この後に発売されたブート盤では、正しい速度で再生されたとする、音程が微妙に低いバージョンが収録されたものが発売されたが(ライブ感を向上させる為、正規盤ではテープの再生速度を上げたとされる)、真偽の程は定かではない。


第二期の終焉を迎える頃のライブ。この頃からシンセを導入するも、イマイチ使い勝手がよろしくない様だ。このライブでは、かなり尺が縮められており、最盛期の半分程度の長さとなっている。
ご冥福をお祈りいたします。

Live In Japan (UK)

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