ウイスキーに合うアルバム No.08 - カサンドラ・ウィルソン 『シルバー・ポニー』(2010)

以前このブログで、黒人アーティストによるレノン&マッカートニー作品のカヴァー・アルバム『Black American sings LENNON & McCARTONEY』を紹介した時に(こちら)、お馴染み、マゴノシーンから、オススメのビートルズ・カヴァーを何曲か教えてもらったのだが、中でも一目惚れの様に瞬間的に気に入ってしまったのが、カサンドラ・ウィルソンの歌う「ブラックバード」("Blackbird")だった。反射的に、この「ブラック・バード」が収録されている『シルバー・ポニー』(Cassandra Wilson "Silver Pony"2010)(現時点での最新作)をAmazonでポチっとなw 近頃では、US盤よりもユーロ盤の方が安いので、そちらを注文することが多いのだが、殆どがオランダかドイツからの船便で、どんぶらこどんぶらこと約2週間ほどかけて運ばれてくる。しかし、アルバムのクレジット自体も"Made in the EU"となっているので、実際にどこで製造されているのかよく判らないのは問題だなといつも思う。さて、そんなこんなでようやく手元に到着したのが、9月の下旬頃だったかな? それから、ほぼ毎日の様に聞き込んでおります。
最初に白状してしまうが、ジャズ系の歌手には殆ど詳しくないので、最初に彼女の名前を目にした時も、この、カサンドラなんちゃら〜、って誰?という状態。多分、一番最後に買ったジャズ系のアルバムは、ノラ・ジョーンズのデビュー・アルバム『ノラ・ジョーンズ』(Norah Jones"Come Away With Me"2002)だったので、かれこれ10年くらい? んーと、これは問題だなあw とにかく、それくらい詳しくない。これではいかんと、YouTubeなんかで聴き漁っているうちに、すっかりと嵌ってしまった次第。
しかし、いつも思うんだが(というか、何回も書いているが)、ジャズやロックのアルバムって、そもそもウイスキーとの相性が抜群なわけで(中には爽やか過ぎて、絶対に合わないってアルバムもありますが)、ライブ盤、特に、小ホールでの録音ともなれば、もう、もくもくと紫煙が立ち込め(まあ、公の場での喫煙に厳しいアメリカじゃあ、今ではご法度ですが)、観客がグラスを傾ける情景が目に浮かんでくるわけです。このアルバムは、スタジオ録音とライブ録音が混ざった、ちょいとイレギュラーな構成となっていますが、特にライブパートは会心の出来。例の「ブラックバード」もライブ録音で、これはオーディオ・セットで聴くと、もう目の前で歌っている様な臨場感で、鳥肌が立ちます。彼女は基本的には、ジャズ・シンガーですが、ブルースやカントリーもこなせます。特に気に入ったのが、「サドル・アップ・マイ・ポニー 」("Saddle Up My Pony")で、曲の前半にスライド・ギターが大々的にフューチャーされており、いつの間にやらグラスを傾ける回数が増えてしまうのであります。それにしても、ロックで言うところの、レイドバック的な雰囲気がなんとも言えず素晴らしい。
このアルバムを聴くと、ついついボトルに手が伸びる。しかし、彼女の低音の魅力にはどうしても抗えないのであるw






ポールの作品である「ブラックバード」は、黒人女性の人権問題を歌った歌である。

Silver Pony

Silver Pony

シルヴァー・ポニー

シルヴァー・ポニー