ウイングスの『ロックショウ』がやって来た、ヤァ!ヤァ!ヤァ!

ウイングスの『ROCKSHOW』が無事到着! やって来たブツはもちろんBD。自分が以前TVで録画したものはVHSやLDで発売されていたものと同一のソースと思われるもので、いわゆる"短縮版"と呼ばれるものであったが、今回発売されたBD及びDVDは完全盤で、短縮版でカットされていた7曲が収録されている。※以下参照

06.コール・ミー・バック・アゲイン Call Me Back Again
07.レディ・マドンナ Lady Madonna
08.ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード The Long And Winding Road
10.ピカソの遺言 Picasso's Last Words
11.リチャード・コーリー Richard Cory
14.ブラック・バード Blackbird
19.マイ・ラヴMy Love


この作品を観たのは、録画したビデオが視聴不能になってから十数年ぶりだが、上記7曲が入るだけでその印象は大きく変わる。曲目を見て判る通り、ビートルズの曲と、ポールの歌わないウイングスの曲が同居しているのは、ポールのこのバンドに対する自信の表れだろう。もちろん、彼の持つファンに対するサービス精神の賜物である事は言うまでもない。また、あらためて感じたのは、ポール以外のメンバーの存在感だ。当時26歳と若かったジミー・マッカロクのプレイが非常に見事で、そのテクニックに対し、ポールが絶対的な信頼を寄せているのが窺える。また、リンダがコンサート自体を非常に楽しんでおり、素人に毛が生えただけ、といった、当時のバッシングをものともしない晴れやかな表情を見せている。情け無い事に、当時はそんな事にすら気が回らなかったのである。


製品は、厚手の表紙で製本されたブックレットがそのままパッケージになっており、ちょっとばかり豪華な作りだ。また、ボーナストラックには"A Very Lovely Party"という動画が収録されているが、これはツアーのオフショットや打ち上げパーティーの様子を収めたもので、リンゴスターやニルソンの他にもボンゾと思われる人物も確認できる。
さて、気になる画質の方だが、旧製品では、画面が全体的に暗く、粒子が粗いといった印象があったのだが、今回は非常に明るく、各メンバーの表情はおろか、ステージ上の機材等までもが細かく見て取れるのが良い。デニーの持つWネック(Ibanez 2670)に施された美麗な細工もはっきりと確認できる。また、フィルムにあった傷等は完全に消去されており、非の打ち所が無い仕上がりとなっている。今更書くまでも無いが、BDの画質を一度でも目にしてしまうと、もう二度とDVDのクソ画質には戻れない。この、歴史的作品の真の姿を愉しみたいのであれば、是非BDでの視聴をお勧めする。

ロックショウBlu-ray【日本語字幕付き】

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